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木材の達人「コラム」

木と社会のいい関係


東京オペラシティコンサートホール(東京都)
豊かで暖かみのある音が度の席からも得られ、音響的には最も良いとされているシュームボックスタイプ(ウィーンのムジュークフェラインと同様)。純木造りのクラッシク専用コンサートホールです。
木は耳にもここちよい。たとえばコンサートホール。
木材は室内から発生する空気伝搬音を低音、中音、高音とバランスよく吸収し、不快感を残さず、ほどよい残響音を残してくれます。コンクリートのようにいつまでも音を室内に残さず、吸音率は250ヘルツ周波数の場合、コンクリートやビニールの20倍にもなります。
また、木材は軽くて強いことが特徴でありながら、遮音性もある程度持っているので、人間の耳には聞こえない樹木や自然界が発する超高周波音を通して、五感の快感覚を育ててくれます。音と木材の関係では、残響音と共に音をまろやかにする特性があり、コンサートホールで多く使われています。

宮崎空港では、木造りの車椅子をいつでも使えるように貸し出しを行っています。
車椅子にも木材が注目を集めています。ぶなの木の車椅子
寒い時でも金属のように冷たくなく、「手触りが良い」「軽くて強い」「やわらかさを感じる」と木の質感や見た目に感じる優しさの特性を生かして、木製の車椅子が開発されています。高齢者、ケガをした人や身体の不自由な人が長時間身体に触れても、木のもつ優しさ、温もりが使う人に安心感と一体感をもたらしてくれます。
木があればみんなが集まります
たくさんの人が集まる公共の施設などに木を使った施設が注目を集めています。木を使うことで「落ちつきのある」「すごしやすい」という声が聞かれ、日本人の歴史をみると、木をうまく利用し、長くつき合ってきたことが分かります。その長い経験が現代にも生かされ、快適性の高い住環境づくりに、木が役立てられています。木の質感や適度な木の柔らかさ、あたたかみのある光沢や、優しくマイルドにする木の特性が老若男女を問わず、人々に受け入れられています。

横浜のみなとみらい21に誕生した「ぷかり桟橋」は木造りの素朴さが大好評。人気のデートスポットとしても知られています。

いつも柔らかい日差しが降り注ぐ「はりまや商店街」
商店街も鮮やかに蘇ります
1998年、高知市『都市美デザイン賞』を受賞した「はりまや橋商店街」は、高知市の“顔”ともいえる人気の商店街です。地元の人たちと、観光客が入り交じっていつも賑やかな雰囲気に満ちあふれています。温かい日差しに天井を見上げると、そこには何と木のアーケードが張り巡らされています。以前は鉄骨のアーケードでしたが、木のアーケードに変えたことで、温かさや親しみやすさはもちろん、お客さんもグンと増えました。