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木材の達人「コラム」

木造住宅は都会を森林に変える

木造住宅は都会の森林
環境問題のなかでも深刻なのは地球の温暖化ですが、これの主原因になっているのが炭酸ガス排出量の増加です。ところで、樹木は炭酸ガスを成長の過程で吸収し、体内に固定化する働きをしているのですが、そうなると樹木を伐り倒して材料として使う木造住宅は「環境破壊の元凶」ということになるのでしょうか。実はそのようなことはなく、むしろ木造住宅を建てて長く住むことが地球環境の改善に貢献することになるのです。成長した樹木は炭酸ガスを固定する力が弱まるので、伐採後に燃やしたりせずに家の材料として使えば、地球上で固定されている炭酸ガス量を減らすことにはなりません。また、伐採後に成長力の強い苗木を植林することが、将来的に地球全体の炭酸ガス固定量を増やすことにつながるのです。
木材は無限の森林資源
木材には製造時のエネルギー消費量が鋼材やアルミニウムに比べて著しく少ないことが分かりました。1トン当たりの化石燃料エネルギーの消費量を比べてみると、鋼材は人工乾燥製材の5倍、アルミニウムは68倍となり、1m3当たりの消費量の比較となると、鋼材は83倍、アルミニウムは300倍以上のケタ違いの消費量です。エネルギー消費量が多いということは、それだけ炭酸ガスなど温室効果ガスの排出量が増えて、地球温暖化を助長することになり、木材は鋼材やアルミニウム等に比べて、地球環境にやさしい資材だと言えます。このような性質を持った木材を建築物に使えば、建築物の地球環境に対する負荷も削減することができます。木材は地球環境への負荷が少ない「エコマテリアル」ということができます。
エネルギー消費でも環境優等生
樹木はその成長過程で地球温暖化の原因となる炭酸ガスを吸収し、炭素として固定します。温暖化の進行が懸念されている中で、炭酸ガスの吸収源であり、貯蔵庫でもある樹木、そして、その集まりである森林を伐採してしまっては元も子もなくなるのではないかと言う人がいるかもしれませんが、実はそうではありません。伐採された木は木材に加工され、木造住宅や家具などさまざまな形で利用されており、それらを廃棄したり焼却しない限り炭酸ガスを放出することはなく、炭素を貯蔵しているという点では森林と同じ役割を果たしております。 森林を伐採しても再び木を植えることによって、森林を再生することが出来ます。 伐ったら植えるというサイクルを維持できれば、木材の廃棄、焼却量が森林の生長量を上回らなければ、温暖化防止につながります。