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木材の達人「コラム」

無垢の性格


伐採直後の丸太(スギ)
不思議なことに木は切ったあとも生き続けます。もちろん成長することはなくなるのですが、無垢の床材となったあとも、湿度を調節する、という「木の特性により、伸びたり縮んだり、まるで「生きている」ような性質を持ち続けます。
そのため十分に乾燥させ、安定させた状態で無垢材は使用されます。しかしながら、冷暖房の発達した現在の住まいにおいては、無垢の伸縮性をとめることはとても難しい問題です。また昨今の住宅は精度が求められるため、その〝伸びたり縮んだり〟という木本来の性質がなかなか認知されず、それがクレームとされてしまうケースも多々あるようです。
複合フローリングの使用例
複合フローリングの施工例
反面、工業化製品としての複合フローリングは木材特有の伸縮性を抑えた構造になっています。それに加え、汚れにくかったり、抗菌作用のあるなど、床材としての付加価値をつけたものとして流通しています。そのため、精度の高さ、色や木目模様などのムラが気になる方には馴染みにくいものになるかもしれません。しかしながら、無垢材は部材となっても人に優しい住環境を作り出していることを考えると、それ以上の効果をもたらしてくれていると考えられます。
無垢材が隙間をあけているようであれば、〝あっ、湿気をはいているんだね〟、くっついているのであれば〝湿気を吸ってくれているんだなぁ〟、なんて長い目で木を見ることができれば、きっと愛着のある、そして快適な住まいを手にいれることができるでしょう。
無垢を多用した住宅