木材の達人「めいぼく探訪」
海潮のカツラ(うしおのかつら)
=要旨(由来)=
主幹はすでに朽ち倒れたが、8本もの支幹が大きく伸び、小さい新生のものを含めると数十本で数個の岩を抱え込み巨木にまとまっている。
現在の根周りは約18m、高さはおよそ40m数百年を経ていると思われるが明らかでない。
巨木として、また根部の奇異な絡み合いなどその例は少なく、その上老木であるにもかかわらず、今日なおその根周り部から新幹が派生するという、特徴のある成長ぶりがあることからも貴重である。
(文部省/島根県教育委員会/大東町教育委員会)
=編集後記=
今回はGWに友人の結婚式にお呼ばれされ、一路島根へ。風情ある海潮温泉に泊まったのですが、たまたまこの老木を発見。
昭和12年に天然記念物に指定されたこのカツラ、中央の幹は朽ちてしまったそうですが、根周りの部分から新しい木々が生き生きと成長している様は、1本の木が森を形づくっているようで、何か温かく感じました。
観光に力を入れている島根県。機会を見つけ、また訪れたいと思います。 (2004.5.3)