木材の達人「めいぼく探訪」
手野の大杉
| 樹齢 | 約２０００年 |
|---|---|
| 大きさ | 樹高48m、根周り15m（※倒れる前） |
| 樹種 | 杉 |
| 場所 | 熊本県阿蘇郡一の宮町 |
| 文化財指定等 | 国指定天然記念物（T13.12.9指定） |
＝要旨（由来）＝
このスギは、ここ国造神社の祭神速瓶玉命（はやみかたまのみこと）のお手植えといわれ、高さ約６０ｍ、幹囲約１２ｍで県下でも最大級の巨木。昔は男杉と女杉の２株が対であったというが、文政年間（1818～1830）落雷により男杉が火災に。枯れてしまい、女杉だけが残ったそうです。
大正１３年に国の天然記念物に指定されたそうですが、平成３年に起こった台風１９号（1991.9.27）により、今度は女杉が地上約１１ｍ
付近から折れて、今ではその雄姿を見ることができなくなってしまいました。
現在は、その樹幹を養生保存する活動が続けられています。
＝編集後記＝
私が訪れたときには既に保存工事が行われ、その雄大な杉を見ることができませんでしたが、残された樹根を見るに、周囲の杉と一線を画す大きさに圧倒されました。
残念ながら天災に見舞われてしまいましたが、境内のスギ、ヒノキといった壮厳な雰囲気を持つ国造神社には、また折を見て訪れたいと思いました。