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木材の達人「めいぼく探訪」

尾鷲神社の大楠

樹齢約1200年(推定)
大きさ樹高:25m、胸高周囲10m
樹種クスノキ(くすのき科)
場所三重県尾鷲市大字中井浦
文化財指定等三重県指定文化財天然記念物(S12.11.12指定)
尾鷲神社の大楠 尾鷲神社の大楠 尾鷲神社の大楠 尾鷲神社の大楠

=要旨(由来)=
目どおり周囲約10mと9mの2本のくすの木が余り広くない道路に覆い被さるように並んで立っている。木(市の木は桧)と魚の町”尾鷲”の中でも青々とした若葉が一際美しさを輝かせ、尾鷲神社の歴史と風格を一段と高めている。この大楠は、寛永13年(1636年)に奥熊野在在の調査を実施した紀州藩の改め帳に記録が残され、それによると当時既に周囲6mあったとのことである。この寄り添うように立っている2本のくすの木は、「夫婦楠」といわれ夫婦和合、縁結び、子授、延命長寿の神として奉納されている。 この尾鷲・中井浦の地に、神木として育成していたものか、玉串に使用されるために植えられたか……。いずれにしても素晴らしいくすの木です。

=編集後記=
たまたま縁があって訪れた尾鷲で、このような素適なくすの木を見ることが出来ました。新緑の森と小島が並ぶ海に囲まれ、落ち着いた風情の当地にとけ込んで、見事な新緑を創っていました。2本の苔の衣を着た”夫婦楠”は、互いの長い人生(木生?)を見つめ、仲の良い姿を見せていました。境内では、お孫さんをつれて散策にこられた方がゆったりとした時間を過ごし、また尾鷲神社の宮司さん?と思われる方が広い境内を丁寧に掃きそうじをしていました。 心に残る尾鷲神社の大楠でした。